【雑感】大企業とベンチャーが一緒に仕事をする時に注意したい事
本年も仕事は、25日で仕事が終了。
今年は4月に出向先から帰任し、本籍の会社に戻ってきました。
出向先は大企業で、2年半ミッチリ鍛えて頂き、成長も実感。
今は向き合う形で仕事をしているので、良く話題になる
【大企業とベンチャーの違い】を【ベンチャーが一緒に仕事をする】観点でまとめようと思います。
まずは、意外と知らない「大企業の組織を知る」という観点から、ポイントを3つにまとめてみました。
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前提1:大企業のエスカレーションフローは膨大!!!
大企業では何かしらの稟議を取る場合に、多くの人から稟議を取る必要があります。
ざっくりですが、平均して5名~6名から承認をとるイメージ。
その中で、事前に契約内容や必要性を知っている人は1名~2名です。
良く「大企業は動きや判断が遅い」と言われるのは、こうした構造の為なのです。
では、これを踏まえて仕事を円滑に進める為に注意すべき事は何でしょうか。
前提2:担当者の仕事は「正しい判断を行う事」
現場の担当者でも、業務においていわゆる"作業業務"を行う事は稀です。
基本的には、目的を達成する為にヒト・モノ・カネを如何に分散させるかを”判断”する事が仕事になります。
特に重要なのは「間違った判断をしない事」なので、いわゆる「洗い出し」「幅広」といったキーワードの元、様々な案の網羅と評価が求められます。
前提3:チームが異なれば、別企業
全ての大企業に当てはまる訳では無いと思いますが…。
そもそも社員や事業領域が広いので、部署が違えば同じ会社の事でも、全く知らない事が多いです。また、縦割りなのでチームが違うと知らない事だらけ…という事も。
大企業の複数部署と仕事をしている出入り業者が、中の人よりも社内に詳しい事もあり得ます。
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上記を前提として、仕事をしていく注意点は何でしょうか?
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前提1:大企業のエスカレーションフローは膨大!!!
→注意点1:一人歩きできる資料を作ろう!
多くの社内関係者を説得するにあたり、全員に口頭説明が出来れば良いのですが、多忙な上司も多い大企業では、稟議書に添付する形で確認を依頼する事もあります。
その時、こちらからの提案資料が先方内でつかわれる事は、大きなメリットになります。
内容のコントロールが出来ますし、先方の手間も少なくなるので重宝してもらえます。
その際、注意すべきなのが「一人歩きできる資料」にする事です。
「一人歩き」とは、「誰が見ても認識の齟齬が無く、また責任が取れる内容である」という事。
曖昧な表現を極力配慮し定量的に、裏付けのある固い数値や目標を記載する事が重要です。
前提2:担当者の仕事は「正しい判断を行う事」
→注意点2:決め込みの提案はNG。案は幅広で網羅し、結果として推し案を!
先方は判断を間違わない為に、こちら側がベスト案!と思っている案も勿論疑いの目線で入ってきます。
その際、様々な案を網羅した上で判断したんだ!という事を資料ベースで伝える事が重要。
いくら口頭で伝えても、先方は沢山の案件で最適な案を判断する立場の為、忘れてしまいます。
ベンチャーだとスピード感が大事といわれますが、大企業では「正しい選択」を「正しい手段」で行う事が重要。
面倒だと思わず、資料に落とし込んだ上で説得力を持たせましょう。
結果的に先方からの案も含めると、こちら側の当初案と別案がブラッシュアップされ、良い案に進化する事も間々あります。
前提3:チームが異なれば、別企業
→注意点3:向き合うチームの意思決定者/文化・文法を理解しよう!
ある1チームと仕事をした経験をもとに、別チームへ同じ方法で挑むと上手くいかない事があります。
例えばAチームは部長が権限を握っているが、Bチームは課長がOK出せば案件が進む…という場合。
また、Aチームは他社事例が無いと進まないが、Bチームは先進的な事例が好まれる等。
勿論、企業としての色合いは一定ありますが、それよりもチーム毎の意思決定者の文化・文法が重要だと思います。
自分達の提案を行う先がどのようなチームなのか、目利きを効かせながら資料に反映させていきましょう!
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以上が、大企業の内外で仕事をした私の知恵です。
大企業はヒト・モノ・カネが潤沢にある為、パートナーとしては非常に有難い存在です。
その為、様々な企業からアプローチを受けるので選別の目は鍛えられています。
信頼感を得れば様々な案件を相談してくれるので、時間や労力はかかりますがそのリターンは十分に見込む事が出来ます。
ベンチャーのスピード感と、大企業の資本。その二つを使える人材を目指していきます!